独鉄鋼業界団体シュタールが21日に発表した5月の粗鋼生産高は324万8,000トンとなり、前年同月を0.2%上回った。増加は15カ月ぶり。粗鋼生産はロシアのウクライナ侵攻を受けて昨年3月に減少へと転落。9月には2ケタ台に達したが、今年3月と4月は比較対象である前年同月の水準が低いというベース効果で減少率が小さくなっていた。
5月は高炉鋼が4.4%増の229万トンとなり、全体を押し上げた。電炉鋼は95万8,000トンで、8.6%減少している。銑鉄は4.4%増の210万トン、熱間圧延鋼材は3.1%減の273万8,000トンだった。
1~5月の粗鋼生産高は1,560万2,000トンで、前年同期を4.7%下回った。高炉鋼が1.5%減の1,102万9,000トン、電炉鋼が11.6%減の457万3,000トンに後退。銑鉄は0.6%減の1,024万1,000トン、熱間圧延鋼材は5.8%減の1,363万3,000トンだった。