ドイツの鋳物業界が厳しい状況に追い込まれている。エネルギー価格の高騰で競争力の維持が難しくなっているためだ。独鋳物産業全国連盟(BDG)のクレメンス・キュッパー会長は『ヴェルト』紙に、「顧客はますます国外の競合に発注するようになっている」と指摘した。
特にトルコ、ポーランド、フランス、中国の企業に受注が流れている。これらの国からの輸入に伴う物流コストを加味してもドイツ製鋳物は価格面で競争できなくなっているという。
同氏は、エネルギー集約型産業向けに経済省が打ち出した低価格電力は必要不可欠だと強調。速やかな導入を要求した。
BDGには約600社が加盟している。その大半は経営規模の小さい事業者が占める。