スタートアップの資金調達に逆風

ドイツのスタートアップ企業が事業資金の確保に苦戦しているもようだ。独情報通信業界連盟(Bitkom)がハイテク系新興企業203社を対象に実施したアンケート調査によると、「投資家の出資抑制姿勢が強まっている」との回答は79%に達した。景気低迷と金利の上昇が響いている。

「今後2年間の事業資金のメドがすでに立っている」企業は17%にとどまった。Bitkomの役員は今後2年に必要とする資金の平均が前年の330万ユーロから230万ユーロへと大きく減ったことを踏まえ、スタートアップの多くがコスト削減を余儀なくされているとの見方を示した。

ドイツの資金調達環境にも問題があるもようで、「ベンチャーキャピタルが国内で不足しているため国外移転を検討している」との回答は34%に上った。Bitkomは、ベンチャー投資ファンドにとって魅力的な拠点となる必要あるとして、政府に必要な措置を講じるよう促した。

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