鉱工業生産4月は微増

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日発表した4月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前月比0.3%増の98.8(暫定値)に上昇した。同指数の改善は2カ月ぶり。製造業新規受注は3月に大幅減となり、4月も減少が続いたが、サプライチェーンのひっ迫で積み上がった受注残が多いことから、生産は今のところ安定している。

鉱工業生産を部門別でみると、製造業は0.1%増加した。消費財が1.5%増えて全体を押し上げた格好で、中間財は0.2%減、投資財は0.3%減だった。

エネルギー業は1.5%減の77.0となり、コロナ禍初期の20年5月(76.5)以来の低水準へと落ち込んだ。減少は5カ月連続。エネルギー危機がピークに達した昨年10月(77.9)に比べても1.2%低い。

建設業は2.0%増え、2カ月ぶりに拡大した。

主要産業の自動車・自動車部品は0.8%、機械は0.5%それぞれ減少した。コークス・石油加工品は3.2%減、ガラス・ガラス製品・セラミックは2.4%減、化学品は1.4%減、製紙は0.5%減だった。製薬は6.4%増と大きく伸びた。金属製造・加工(1.2%増)と金属製品(0.2%増)も前月を上回っている。

エネルギー集約型産業は平均で1.1%減少した。前年同月に比べると12.9%低い。

3~4月の鉱工業生産は前の期の1~2月を1.1%下回った。

3月の鉱工業生産は当初の前月比3.4%減から2.1%減へと上方修正された。

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