製造業新規受注4月も減少

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が6日発表した4月の製造業新規受注指数(2015年=100)は、物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前月比0.4%減の94.8(暫定値)となり、2カ月連続で落ち込んだ。減少幅は前月の10.9%から縮小したものの、指数はコロナ禍初期の20年6月(90.8)以来の低い水準だ。経済省は生産が活気づくことは短期的にないとの見方を示した。

新規受注を地域別でみると、ユーロ圏(ドイツを除く)が2.7%、ユーロ圏外が1.1%減少し、全体を押し下げた。国内は1.6%増だった。

部門別では投資財が1.7%減となり、2カ月連続で落ち込んだ。国内が2.0%、ユーロ圏が2.9%、ユーロ圏外が0.9%の幅で縮小した。

消費財は2.5%減となり、3カ月ぶりに悪化した。国内とユーロ圏がそれぞれ6.5%、8.1%後退し足を強く引っ張った。ユーロ圏外は7.5%増えた。

中間財は2.3%増え、2カ月ぶりに改善した。国内が7.3%増加したことが大きい。ユーロ圏外は4.1%減となり、前月に引き続き大きく落ち込んだ。

主要業界では機械が6.2%減、製薬が5.9%減と振るわなかった。「その他の輸送機器」は34.0%減となり、2カ月連続で激減した。自動車・自動車部品は2.4%、化学品は0.7%の幅で増加。電気装置は伸び率が12.0%に達した。

3月の製造業新規受注は当初の前月比10.7%減から同10.9%減へと下方修正された。

1~3月の新規受注は前期(前年10~12月)比で2.3%減少した。

4月の製造業売上高(暫定値)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前月を1.2%下回った。3月については2.9%減から2.2%減に上方修正されている。

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