インフレ率が大幅低下、5月は6.1%に

ドイツ連邦統計局が5月31日発表した同月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比6.1%増と大きく上昇したものの、上げ幅は前月(7.2%)を1.1ポイント下回った。インフレ率の低下は3カ月連続。比較対象の2022年5月はロシアのウクライナ侵攻に伴いすでに物価が高騰していたことから、今年5月はそのベース効果で上げ幅が比較的小さくなった。

エネルギーの上げ幅は前月の6.8%から2.6%、食料品も同17.2%から14.9%にそれぞれ縮小した。

物価の構成比重が50%強に上るサービスも0.2ポイント減の4.5%に下がった。全国の近距離公共交通機関を月49ユーロですべて利用できる定期券「ドイチュラントチケット」の導入で水準が押し下げられたもようだ。人材不足に悩むサービス業やコロナ後の「リベンジ消費」が旺盛な旅行では上げ幅が大きかったとみられる。

消費者物価指数は前月比では0.1%低下した。

欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が6.3%、前月比がマイナス0.2%だった。

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