消費者信頼感8カ月連続改善、水準はコロナ禍初期よりなお低く

市場調査大手GfKが25日に発表したドイツ消費者信頼感指数の6月向け予測値は5月の確定値(-25.8ポイント)を1.6ポイント上回るマイナス24.2ポイントへと上昇した。同指数の改善は8カ月連続。貯蓄性向が弱まったことが大きい。指数自体は極めて低く、コロナ禍初期の水準を依然として下回っている。

所得の見通しに関する5月の指数(6月向け予測値の算出基準の1つ)は前月を2.5ポイント上回るマイナス8.2ポイントとなり、8カ月連続で改善した。労使交渉で大幅なベースアップや一時金支給が見込まれることから、購買力の低下懸念が以前に比べ弱まっている。

高額商品の購入意欲に関する5月の指数(同)は3.0ポイント減のマイナス13.1ポイントとなり、4カ月ぶりに悪化した。住宅暖房規制の強化に向けた政府法案を受けて、不動産所有者を中心に多くの世帯が今後のコスト負担を懸念。インフレ急伸をきっかけとする支出抑制傾向が一段と強まった。

景気の見通しに関する5月の指数(同)は2.0ポイント減のプラス12.3ポイントへと低下した。長年の平均であるゼロを4カ月連続で上回ったものの、景気データの悪化を受け、これまでに比べ悲観的な見方が強まった。

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