1-3月期の機械輸出14%増加、北米向けは約30%の伸びに

連邦統計局のデータをもとにドイツ機械工業連盟(VDMA)が15日に発表した1-3月期の機械輸出高は前年同期比13.8%増の513億ユーロ(暫定値)と2ケタ台の伸びを記録した。サプライチェーンのひっ迫緩和で生産が増えたほか、インフレで製品価格が上昇したことが大きい。物価調整後の実質では増加幅が4.4%だった。

名目ベースの輸出成長率を仕向け先地域別でみると、北米は29.3%と大きかった。欧州も9.8%と好調。東アジアは3.1%にとどまった。

最大の仕向け先国は米国で、26.5%増の68億5,280万ユーロを記録した。2位中国は2.9%増の46億4,580万ユーロ。VDMAのチーフエコノミストは、同国のコロナ規制は昨年末で終了したものの、輸出の勢いは期待を下回っていると述べた。

欧州の主要国向けはおおむね好調で、フランス(輸出先3位)は18.2%増、イタリア(4位)は10.6%増、英国(5位)は14.8%増、オランダ(6位)は10.3%増、ポーランド(7位)は11.6%増、スイス(9位)は19.2%増となった。

上位20カ国のなかでは12位のトルコ(36.1%増)、18位のメキシコ(29.5%増)、19位のブラジル(53.6%増)が特に大きく伸びた。日本は9.5%増の6億5,880万ユーロで20位だった。

主要製品分野をみると、農業機械(35.7%増)、工作機械(23.9%増)、空調機器(16.6%増)、食品・包装機械(16.1%増)、物流機械(15.4%増)で伸び率が大きかった。

1-3月期の機械輸入高は236億ユーロで、前年同期を8.1%上回った。実質ベースでは0.8%増と上昇率が小さい。

最大の輸入先国は中国で24億9,170万ユーロを記録したものの、前年同期を名目で18.5%下回った。2位はイタリア(12.9%増の20億4,990万ユーロ)、3位は米国(19.9%増の17億5,920万ユーロ)、4位はチェコ(21.0%増の16億860万ユーロ)、5位はスイス(10.4%増の15億1,040万ユーロ)となっている。日本は3.5%減の9億4,790万ユーロで9位だった。

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