バイエルンなど2州が車内マスク義務廃止

ドイツ南部のバイエルン州と東部のザクセン・アンハルト州は近距離公共交通機関でのマスク着用義務を廃止するもようだ。新型コロナウイルス対策の司令塔であるロベルト・コッホ研究所(RKI)はコロナと同じ呼吸器疾患であるインフルエンザとRSウイルス感染症が流行していることも踏まえ、マスク着用を引き続き呼びかけているが、両州は新型コロナの感染状況が安定的に推移しているとして、近く廃止する。両州政府内の情報として各種メディアが報じた。

バイエルンでは10日付で義務を廃止。着用勧告へと改める。ザクセン・アンハルトでも8日付で同様の措置を取る。

小売店など屋内でのマスク着用義務は今春、全国で廃止された。廃止当初は店内で着用する人が多かったが、現在はほとんどいない。バイエルンとザクセン・アンハルトでは今後、バスやローカル線などの近距離交通機関でも着用者が大幅に減ると予想される。

長距離鉄道・バスではこれまでに引き続き感染防止効果の高いFFP2マスクを着用しなければならない。国の法律で来春まで着用が義務付けられているためだ。

RSウイルスは主に乳幼児が感染する呼吸器疾患で、重症化することもある。新型コロナの感染防止策が2020年から実施されたことで免疫を持たない乳幼児が増えているなかで、マスク着用や社会的距離規制が緩和されたことから、感染者が急速に拡大。小児外来は急増し、病床も不足気味となっている。

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