EUのCO2排出、増加から減少傾向に=研究機関

エネルギーや大気汚染に関するフィンランドの独立系研究機関エネルギー・クリーンエア研究センター(CREA)は3日、コロナ禍の影響で停滞していた欧州連合(EU)域内の経済活動の活発化に伴って増加傾向にあった二酸化炭素(CO2)排出量が、過去3カ月間は減少しているという調査結果を公表した。

CREAによると、EUでは経済が再開し始めた2021年3月からCO2排出量が増え続けていた。電力需要が急回復するなか、原子力、水力発電による電力では足りず、猛暑に見舞われた夏場を中心に化石燃料を燃料とする発電に頼らざるを得ない状況に陥ったためだ。

しかし、8~10月の排出量は前年同期比で5%減少。10月は8%減った。CREAはウクライナ戦争の長期化に伴うエネルギー危機を受けて、太陽光発電などクリーンエネルギーの供給が拡大したことや、省エネが進んだことがCO2排出削減の主因と分析している。

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