住宅完工11年ぶりに減少、21年は-4.2%

ドイツ連邦統計局が23日に発表した2021年の住宅完工件数(増改築を含む)は29万3,393件となり、前年を4.2%下回った。減少は11年ぶり。年40万件を実現するとした政府目標は現実と大きく食い違っている。

完工件数は20年に30万6,376件となり、初めて30万件を超えた。21年に減少へと転じたのは、世界的な建材不足と価格高騰、国内の労働力不足が響いたためだ。

一方、都市部の住宅不足と歴史的な低金利を背景に21年の住宅建設許可件数は前年比3.3%増の38万736件へと拡大した。この結果、建設許可を受けたものの完工していない住宅の件数は前年を6万7,035件上回る84万6,467件へと増加。東西ドイツ統一後の建設ラッシュの影響で極めて高い水準にあった1996年(92万2,343件)以来の規模に達した。

完工件数の減少幅が最も大きかったのは1世帯住宅で、前年比10.4%減の7万8,209件へと落ち込んだ。2世帯住宅は1.7%減の2万118件、3世帯以上の集合住宅は3.6%減の14万7,925件だった。

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