ハンガリー中銀が金利据え置き、9会合連続

●インフレ率は年末までに一桁台まで下がる可能性

●中銀は引き締めを継続しつつ段階的な緩和を目指す方針

ハンガリー中央銀行は20日、政策金利を13%に据え置くことを決めた。据え置きは9会合連続で、市場の予想通り。現行の高金利水準を維持してインフレ率を確実に押し下げる。

政策金利の下限となる翌日物貸出金利も12.5%に据え置いた。上限となる翌日物有担保付貸出金利は前回に続き引き下げを行い、1ポイント減の18.5%に設定した。また、超過準備預金に付く金利を17%から16%に引き下げた。

同国の5月のインフレ率は前月から2.5ポイント減の21.5%に縮小した。インフレ率の低下は4カ月連続。食品や燃料をはじめ幅広い製品で価格の上昇ペースが鈍化している。中銀は今後について、金融引き締めによる広範なディスインフレ効果が顕著になり、年末までに一桁台まで下がる可能性があるとする 年間インフレ率予測は今年が16.5~18.5%で、来年は3.5~5.5%と前回より引き上げた。2025年は2.5~3.5%まで下がるとみる。

中銀は声明で、インフレ期待を確実に固定し、インフレ目標を持続可能な方法で達成するためには、引き締め政策を継続する必要があると指摘。現在の状況は「慎重かつ段階的な」アプローチが必要だとし、「インフレリスクの改善が持続する場合」には一連の金利引き下げを基準金利にも適用していく方針を繰り返した。

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