墺物流大手、ハンガリーで燃料電池トラックを試験導入

●導入車両は現代自の「エクシエント」(後続距離400キロ)

●燃料の水素は工業ガス大手リンデから調達

オーストリアの物流大手ゲブリューダー・ヴァイス(GW)のハンガリー子会社は23日、同国で初めて燃料電池大型トラックの試験運用を始めると発表した。導入するのは韓国現代自動車の「エクシエント(XCIENT)」。燃料となる水素は独米系工業ガス大手リンデ・ガスの現地子会社から調達する。

GWによると、エクシエントは最大載荷量が17トン、航続距離は400キロメートルに上る。スイス事業では、すでに2年前からグリーン水素で燃料電池トラックを1台運行している。その走行距離は年間7万キロメートルに上り、二酸化炭素(CO2)の排出を80トン削減しているという。

GWは先ごろ、ハンガリーの宅配事業でもゼロエミッション車を導入。これまでに首都ブダペストのほか、北西部のジュール、西部のザラエゲルセグ、南西部のペーチ、南部のセゲドの各市で運行している。今後は航続距離250~300キロの電動車を調達し、北西部ミシュコルツや東部デブレツェン、北西部ニーレジハーザの各市に投入していく方針だ。

リンデ・ガスは今後、ハンガリーでグリーン水素を生産することを計画している。

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