ルーマニアのSMR導入計画、国内および米韓の6社が提携

●6社は欧州におけるSMR事業拡大でも協力する意向

●サムスン物産はSMR導入でニュースケールと包括的に提携

ルーマニアにおけるモジュール式小型原子炉(SMR)の導入に向け、ルーマニア、米国、韓国の6社が提携する。ルーマニアが2029年に商業稼働を予定するSMRのプロジェクトを共同で進めていく内容だ。

13日の基本合意に調印したのは、国有原発運営事業者ニュークリア・エレクトリツァ、インフラ事業の持ち株会社Eインフラ、民間電力・天然ガス会社ノバ・パワー・アンド・ガスのルーマニア3社と、SMR開発ニュースケールパワー、建設大手フルア(Fluor)の米国2社およびサムスン物産の計6社だ。プロジェクト策定から免許取得、設計・調達・建設(EPC)、資金調達まで、一貫して提携していく。さらに、欧州におけるSMR事業拡大でも協力する意向だ。

ニュースケールのSMRは米原子力規制委員会(NRC)から唯一、設計認証を受けている。アイダホ州で29年に初の商業SMRを稼働させる計画だ。

サムスン物産はSMRを将来の市場とみて、昨年5月、ニュースケールに7,000万米ドルを投資。東欧やアジアにおけるニュースケール製SMRの導入で包括的な提携関係を結んでいる。

ルーマニアは2029年の商業稼働に向け、南部ドゥンボヴィツァ県にあるドイチェシュティ火力発電所をニュースケールのSMR(出力462メガワット)で置き換える方向で作業を進めている。

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