トルコの5月インフレ率39.59%、ガス無料化で一段と縮小

●政府は先月の選挙に先立ちガス無料化を約束

●同措置による政府の費用負担は17億6.300万ユーロに上る

トルコ統計局(TUIK)が5日発表した5月の消費者物価指数(CPI)の上げ幅は前年同月比で39.59%となり、前月の43.68%から一段と縮小した。インフレ率の低下は7カ月連続。比較対象となる前年同月のインフレ率が73.50%と高水準だったことによるベース効果に加え、政府による天然ガスの無料化で他の商品の価格上昇を相殺したことが大きい。

上昇率を分野別にみると、「住居費・公益料金」で前月の43.2%から20.7%に縮小したほか、「アルコール飲料・タバコ」で8.1ポイント減の30.1%、「運輸(自動車燃料含む)」で1.9ポイント減の23.7%に低下し、全体を押し下げた。

政府は5月に実施された大統領・議会選挙に先立ち、同月にガスを無料で提供し、以後も来年5月まで世帯当たり毎月25立方メートルを無料化すると約束していた。同措置による政府の費用負担は400億リラ(17億6.300万ユーロ)に上る見込み。(1TRY=6.60JPY)

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