ハンガリー中銀、金利13%で据え置き

●現行の金利水準はインフレリスクを抑えるのに十分だと判断

●上限金利及び超過準備預金に付く金利は1ポイントずつ引き下げ

ハンガリー中央銀行は23日、政策金利を13%に据え置くことを決めた。据え置きは8会合連続で、市場の予想通り。インフレの鈍化が進む中、現行の金利水準はインフレリスクを抑えるのに十分だと判断した。

政策金利の下限となる翌日物貸出金利も12.5%に据え置いた。上限となる翌日物有担保付貸出金利は前回に続き引き下げを行い、1ポイント減の19.5%に設定した。また、超過準備預金に付く金利を18%から17%に引き下げた。

同国の4月のインフレ率は前月から1.2ポイント減の24%に縮小した。インフレ率の低下は3カ月連続。食品や燃料をはじめ幅広い製品で価格の上昇ペースが鈍化している。中銀は今後について、金融引き締めによる広範なディスインフレ効果にベース効果も加わり、今後数カ月で加速度的に下がると予想する

年間インフレ率は今年15~19.5%で、来年は3~5%、2025年は2.5~3.5%まで下がるとみる。

中銀は声明で、インフレ期待を確実に固定し、インフレ目標を持続可能な方法で達成するためには、現在の金利水準を長期間維持する必要があると指摘。現在の状況は「慎重かつ段階的な」アプローチが必要だとし、「インフレリスクの改善が持続する場合」には一連の金利引き下げを基準金利にも適用していく方針を示した。

上部へスクロール