ロスアトム、原子炉部品対応の超大型金属3Dプリンタを開発

●3Dプリンタはレーザー粉体肉盛り方式を採用

●トン単位での製作が可能、すでに炉心バッフルの生産に使用

ロシア原子力公社(ロスアトム)グループのルスアトム・アディティブテクノロジーズ(RusAT)は22日、モスクワで開かれた工作機械見本市「メタルロオブラボトカ2023」で、「原子炉用大型部品の製造が可能な」金属3Dプリンタを披露した。サンクトペテルブルクの海洋工科大学(SPBGMTU)レーザー溶接研究所と共同開発したもので、キロ単位ではなくトン単位の製品が作れ、「材料の投入量が減り、生産性・品質の向上が見込まれる」(グレブ・トゥリチン同大学長)という。

この3Dプリンタは、レーザー粉体肉盛り方式(レーザー・メタル・デポジション方式:DMD)を採用した。造形物最大積載重量は8トンで、6軸ロボット2台を擁する。最大で直径2.2メートル、高さ1メートルの製品を作れる。すでに炉心バッフルの生産に使われているという。

ロスアトムはモスクワ、ノヴォウラルスク、ニージニーノヴゴロドで積層技術センターを運営する。RusATは、ロスアトムの核燃料事業TVELの子会社。

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