リモート運転車のエストニア・エルモ、26億ユーロを調達

●カーシェアの課題解決に遠隔運転技術を活用

●資格を持つ従業員が社内からゲームの様にリモート車を運転

カーシェアリング事業にリモート運転車を導入したエストニアのエルモ(Elmo)がこのほど、国内外の投資会社から26億ユーロを調達した。事業の国際展開や、次世代技術の開発とリモート運転車の増強に資金を投入する。従業員も増やす。

自家用車から公共交通機関やカーシェアサービスへ切り替えるに当たっては、最寄り駅・停留所やカーステーションまでの「ラストマイル」が一つの壁となっている。エルモはこれを解決すべく、貸し出す自動車に遠隔運転技術を搭載し、顧客が自由に貸し出し・返却場所を指定できるサービスを編み出した。

国から「遠隔運転免許」を取得した従業員が社内にいながら車を運転する。ゲームセンターのレーシングシミュレータに似たリモート運転席に座り、実際に公道を走る自動車を操縦するのだ。

エルモはすでに国内のタリンとタルトゥで、リモート運転車のシェアリング事業を運営している。いずれもハイブリッド車か電動車だ。

エン・ラーンソー最高経営責任者(CEO)は、技術開発とレンタルサービスを1社で扱う強みが自社の特色としながらも、国際化に向け新たな資金調達を容易にするため、子会社として両事業を分離する方針を示している。これにより、技術、あるいはサービスのみに関心のある投資家が出資判断をしやすくなるとみている。

今回の資金調達では、エストニアのハイゴール・キャピタルマネジメント、バロ―ロ・インベストメント、SAGGISと、ラトビアのフライキャップから出資を受け入れた。

エルモ社ホームぺージ

Road-legal remote technology

上部へスクロール