●「トルコで車を生産し、欧州に輸出する」=尹会長
●トルコ市場のシェア拡大に向け来年は新たに2モデルを投入
中国自動車大手の奇瑞汽車(チェリー)がトルコでの工場設置を検討している。同社の尹同耀(イン・トンヤク)会長の発言として、24日付の現地日刊紙『デイリー・サバフ』が伝えた。同地を足掛かりに欧州市場への本格参入を狙っている。
尹会長は「我々の計画はトルコで車を生産し、欧州に輸出することだ」と明言し、「トルコと欧州のために」同国で生産することを望むと付け加えた。
奇瑞汽車はトルコ市場に代理店を通さず直営で参入している。現地法人のシー・フェンフオ社長は、同国は市場規模とサプライチェーンの面でも有望な投資先だとしつつ、大規模な投資プロジェクトを行う前にチェリーブランドの市場地位を高めることが必要だと強調。当面の目標は国内市場でのシェアを7%に増やすことだと述べた。シー社長はまた、来年トルコ市場に、コンパクトセダン「アリゾ(Arrizo)8」とクロスオーバーSUV「オモダ(Omoda)5」の電気自動車(EV)モデルを投入する予定であることを明らかにした。
中国の自動車メーカーは従来、製品の大半を国内市場で販売していたが、近年は欧州での流通量を増やしており、現地や周辺国に工場を設置する可能性を模索している。トルコは中国メーカーにとり、市場規模の大きさと、無関税で欧州に輸出できる点が魅力となっている。