エストニア、世界初のデジタル車両登録システムが開始

●AIプラットフォームを介し、車両画像をアップロードするだけ

●同国運輸局は歓迎「革新的なシステムを作るのは良いこと」

自動車の遠隔点検システムを手がけるエストニアのドライブX(DriveX)はこのほど、自動車登録手続きをデジタル化するサービスを開発したと発表した。これまでは同国の運輸局に車両を持ち込んで手続きを行う必要があったが、同社の人工知能(AI)プラットフォームを介して車両の画像をアップロードするだけで済むようになる。サービスの適用は今年半ばに始まる予定。デジタル車両登録システムの運用は同国が世界初となる。

今回の取り組みについてエストニア運輸局は、「国内の居住者や企業が車の初回登録手続きを簡素化できるようになる絶好の機会と捉えている。革新的なシステムを作るのは良いことだ」と歓迎している。

ドライブXによると、年間の車両登録台数はエストニアだけで約11万6,000台、欧州では約3,200万台に上る。同社のシグル最高経営責任者(CEO)は、「市場の可能性は非常に大きく、デジタル車両登録ソリューションの必要性はますます高まっている」と述べた。

ドライブXは2019年にタリンを拠点として創業し、主に保険業界向けに事業を展開してきた。同社のソリューションは、保険の対象となる車両の写真撮影を標準化し、その画像を基に元からある損傷をAIが自動検知するというもの。人手に頼る点検に比べて時間がかからないため、保険会社の点検コストが最大9割削減できるという。

ドライブX社ホームページ

https://drivex.ee/

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