●AIを用いテキスタイル生産の品質検査の精度を高める目的
●欠陥の検出を迅速・正確に行うことで廃棄物の削減につなげる
ポルトガルの新興テキスタイル技術企業スマーテックス（Smartex）はこのほど、トルコの人工知能（AI）スタートアップ、トゥヴィス（Tuvis）を買収した。テキスタイル業界にAIを用いた品質管理ソリューションを提供する目的。人の手作業に頼ることで生じる無駄を減らすため、繊維産業のデジタル化に向けて協力する。
トゥヴィスはAIと深層学習技術を用いたプロセス監視ソリューションを開発している。スマーテックスは同社の技術を活かし、人の視覚や手作業による部分が多いテキスタイル製品の品質検査の精度を高める。これにより製造プロセスの効率を上げるとともに、欠陥の検出を迅速かつ正確に行うことで不良品の数を減らし、廃棄物の削減につなげる。
伝統的に繊維産業が盛んなトルコは欧州連合（EU）向けの供給基地ともなっており、スマーテックスは同国を最重要市場に位置付けている。今回の買収に合わせ、同社はイスタンブールの中心業務地区であるマスラクにエンジニアリングセンターを新設した。同センターでは専門知識を持つ従業員を10人以上雇用し、繊維産業向けの独自技術を開発する。