航空機用の次世代燃料電池開発計画、スロバキアのピピストレルも参加

●米ハネウェルが主導し、チェコのR&D拠点などで進める

●スロベニアの電動小型飛行機製造ピピストレルも参加

米ハネウェルが主導する航空機用燃料電池開発プロジェクト「ニューボーン(NEWBORN)」がこのほど稼働した。欧州連合(EU)の目指すゼロエミッション航空機の実現に向けたもので、スロベニアの電動小型飛行機メーカー、ピピストレル・バーティカル・ソリューションズ(Pipistrel)も技術パートナーとして参加している。

メガワット級の燃料電池開発は、航空機の温暖化ガス排出を実質ゼロにする試みの一つだ。再生可能エネルギーで水を電解して得られるグリーン水素を電源として用いる。

ニューボーン・プロジェクトは、ピピストレルのバッテリーと、液体水素を使用する燃料電池を組み合わせて、民間航空機への採用が可能な次世代技術の実用化を目指す。チェコ・ブルノにあるハネウェルの研究開発センターのほか、他のパートナー16社の欧州拠点で開発作業が進められる。

EUは航空業界を再編して持続可能かつ炭素中立にするための研究開発プログラム「クリーン・アヴィエーション事業」の第一弾として、有望プロジェクト20件に総額7億ユーロを支援する。ニューボーンはその選定に当たり、最多得点を得て助成を獲得した。

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