ペットテック・ソリューション開発 Digitail(ルーマニア)

獣医師向けに支援プラットフォームを開発運営している。タスク管理や事務作業を自動化することにより、獣医師の負担を軽減する。1月12日に実施したシリーズAラウンドでは1,100万ドルを獲得しており、北米事業の強化と一層の世界展開に振り向ける意向だ。新型コロナ禍におけるステイホーム期間中にペット需要が急増し、獣医師の業務負担が増大していることも同社への追い風になっている。

主力製品「FirstVet」の遠隔医療サービスをはじめ、デジタル化が遅れているとされる獣医療業界に対し業務の効率化に役立つツールをクラウドベースで提供している。プラットフォームではスケジューリングや記録・在庫管理、請求、顧客との通信連絡まで、診療所のワークフローを完全にカバーできる。同社のソリューションは世界で750以上の動物病院で採用されており、これまでに約140万匹のペットに適応されてきた。

2022年の10月時点における世界のペット市場規模は1,990億ドルで、31年までに3,385億ドルに達する見込みだ。一方、獣医師は1日平均30匹以上のペットを診察しているが、付随する他の業務に圧迫されて1匹あたりに十分な時間が取れていないとされる。因果関係は不明だが、米タイム誌は2018年に、獣医師の自殺する危険性は一般人に比べて3.5倍高いとする調査結果を明らかにした。

創業者兼最高経営責任者(CEO)のセバスティアン・ガボール氏は、「獣医師の大半は未だに紙に依存しており、様々な管理業務や事務作業を古いシステムで行っている。医療業界全体でみても、獣医療業界におけるデジタル化はほとんど進んでいない」と述べ、自社のソリューションの伸びしろの大きさに自信を示した。

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Romania

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