水素技術向けコーティングソリューション開発 Naco Technologies(リトアニア)

水素技術向けのコーティングソリューション開発を手掛ける。ナノコーティング技術の開発からコーティング部材の生産、エンジニアリングとシミュレーションなど広範なサービスを提供する。3月に実施したラウンドでは150万ユーロを調達した。同資金で国内に製造拠点を設置し、顧客向けにコーティング部品を生産する。

電解槽や燃料電池に用いられる特殊なナノコーティングや新素材を開発している。水素生産に不可欠の触媒プロセスはプラチナなどの貴金属を用いるため非常に高価で、供給制限などの制約も多い。同社はそれらの高価な材料を代替する新たな材料を開発・提供することで、水素の製造コストを大幅に下げ、水素生産と利用の障壁を無くすことを目指している。

ナコ・テクノロジーズのコーティングは磁石を用いてスパッタ(金属粒子を飛び散らせて成膜する技法)を行うマグネトロン・スパッタリング技術を利用している。同技術は直径1インチ(2.54センチメートル)、厚さ0.5ミリメートルの範囲でスパッタできるため材料の使用効率が高い。同社によると、使用する材料の量を10分の1に減らせるほか、電解槽や燃料電池のコストを30~50%削減できる。

同社は2010年、科学分野のベンチャー企業を奨励する国営機関の支援を得て、ハイテク技術に投資するインプリマチュア・キャピタルなど複数の地元投資会社の出資で設立された。独シーメンスエナジー、韓国現代、米プラグパワーなどの水素業界大手を顧客に持つ。2015年から独シェフラーの傘下にある。

SIA “Naco Technologies”

Ganibu dambis 24A-52, 1005 Riga, Latvia

Tel: +371 29487783 info@naco.tech https://www.naco.tech/

上部へスクロール