EU統計局ユーロスタットが17日に発表した5月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は速報値と同じ前年同月比0.1%となり、前月の0.3%から0.2ポイント縮小した。これは4年ぶりの低水準。エネルギー価格の下落が加速し、デフレ寸前の状況となってきた。(表参照)
分野別ではエネルギーの下落率が11.9%と、前月の9.7%から大幅に拡大。工業製品はプラス0.2%となったが、上昇率は0.1ポイント縮小した。サービスはプラス1.3%で、0.1ポイント上回った。ECBが重視する基礎インフレ率(価格変動が激しいエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いたインフレ率)は前月から横ばいの0.9%だった。
EU27カ国ベースのインフレ率は前月を0.1ポイント下回る0.6%。14カ国でマイナスだった。主要国はドイツが0.5%、フランスが0.4%の上昇となったが、イタリアが0.3%、スペインが0.9%の幅で下落した。