米社のバイエル動物薬事業買収、欧州委が条件付きで承認

欧州委員会は8日、米エランコ・アニマルヘルスが独バイエルの動物薬事業を買収する計画を条件付きで承認したと発表した。両社は耳炎治療薬など製品の一部を手放すことを求められる。

バイエルは2019年8月、動物薬事業をエランコに76億ドルで売却することで合意していた。これによってエランコは動物薬で世界2位メーカーに浮上する。

欧州委の買収審査では、両社がEUの多くの市場で、ペットと家畜用の耳炎治療薬、寄生虫駆除剤で高いシェアを確保していることから、エランコがバイエルの同事業を統合することで健全な競争が損なわれる恐れがあることが浮上。これに対してエランコは、両社が販売または開発中の耳炎治療薬、寄生虫駆除剤の一部を他社に売却するという是正策を提案した。

欧州委は同措置によって競争上の懸念は払しょくされるとして、その実施を条件に買収を承認した。

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