ユーロ圏財務相会合のセンテノ議長、続投せず退任

ユーロ圏財務相会合の議長を務めるポルトガルのセンテノ財務相は9日、議長職を7月13日に退くと発表した。任期満了は7月末で、続投の可能性もあったが、任期を待たずに退任する。

ポルトガルのコスタ首相は同日、センテノ氏から財務相退任の申し入れがあったと発表。15日付で退任することを明らかにした。

これを受けてセンテノ氏はツイッターへの投稿で、他のユーロ圏の財務相に対して11日に議長退任を報告し、13日に同職から退くことを明らかにした。

センテノ氏はギリシャに端を発した欧州債務危機で悪化した財政を立て直し、2019年10~12月期の財政収支を45年ぶりの黒字に転換した立役者として知られる。財務相退任の理由は明らかにしていないが、ポルトガル中央銀行総裁の座を狙っているとの観測が浮上している。

ユーロ圏財務相会合の議長は、各国が擁立した候補の中から19カ国の投票によって選ばれる。各国の持ち票は大国、小国を問わず1票。当選には過半数の票が必要となる。新議長の人選をめぐっては、スペイン、ルクセンブルク、アイルランドなどの候補が有力と目されている。ロイター通信によると、スペインのカルビニョ経済相が最有力候補とされる。

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