トルコ中央銀行は22日の金融政策決定会合で、主要政策金利である7日物レポ金利を6.5ポイント引き上げ、15%とすることを決めた。利上げは2021年3月以来、27カ月ぶり。インフレ率が最高で80%を超える中、中銀は異例の緩和措置を続け、同年9月以来金利を合計で10.5ポイント引き下げていた。政権の新たな経済チームにより行われた今回の利上げは同国経済の「正常化」に向けた大きな転換点となる。
インフレ率は5月に39.59%となり、前月から4.09ポイント低下した。比較対象となる前年同月のインフレ率が73.5%と高水準だったことによるベース効果が大きい。低下は7カ月連続だが、中銀目標の5%からは大きくかけ離れている。
中銀は声明で、できるだけ早期のディスインフレ路線の確立と、インフレ期待の制御、物価の過度な上昇の防止のため「引き締めプロセスの開始」を決定したと説明。インフレの鈍化傾向を確実なものにし、インフレ状況が大幅に改善するまで引き締め政策を「適切かつ段階的に」強化する方針を示した。