ソーダ灰大手のWEソーダ、ロンドン証取に上場へ

トルコの複合企業サイナー・グループ傘下のソーダ灰(炭酸ナトリウム)生産大手WEソーダは5月31日、英国のロンドン証券取引所(LSE)に上場すると発表した。英のEU離脱で欧州の金融センターとしての地位が低下しているロンドンにとっては朗報となる。

ソーダ灰はガラス製造を中心とする幅広い分野で使われる。WEソーダはトロナ鉱石を原料とする天然ソーダ灰で世界最大手の企業だ。英国に本社を置く。

同社は大企業が上場するLSEの「メイン市場」に上場する予定。新規株式公開(IPO)では発行済み株式の少なくとも10%に相当する株を売り出す。公募価格は6月末までに決める。

LSEでは英がEUを離脱してから新規上場が低調で、大手会計事務所の英アーンスト・アンド・ヤング(EY)によると2022年のIPOでの調達額は前年から90%も減少した。WEソーダの時価総額は80億ドル程度になると目されており、LSEにとって久々の大型上場となる。

WEソーダは上場先としてロンドンを選んだことについて、本社が英国にあることに加え、投資家の化学業界への理解が深いことなどを理由に挙げている。

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