バイエル、「グリーン蒸気」を投入へ

独製薬大手のバイエルは22日、ドイツ西部のベルクカーメンにある拠点がエネルギー大手のエーオンから「グリーン蒸気」の供給を受けることで合意したと発表した。2030年までに炭素中立を実現する目標の実現に向けた取り組みの一環として、エーオンが隣接地で操業するバイオマス熱電併給発電所から蒸気を受け取る。契約期間は差し当たり10年となっている。

エーオンは同地で、廃木材を使用した熱電併給発電所を運営。電力を送電網、地域熱を消費者向けに供給している。

来年第3四半期からは、これまで発電タービンで使用してきた蒸気をバイエルに供給する。それに当たって不純物やミネラル成分を除去した精製水の供給をバイエルから受ける。エーオンはこれを用いて同発電所で蒸気を作り、バイエルの医薬品工場に供給する。

供給量は1時間当たり6~18トンで、バイエルのベルクカーメン工場で使用する蒸気の20%を賄うことができる。同社はこれにより二酸化炭素(CO2)とその他の温室効果ガス排出量を年1万2,500トン(同工場の排出量の約15%)削減する。

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