台湾の接着剤・特殊化学大手の徳淵集団(Tex Year)は15日、ポーランド中部のグニェズノで堆肥化可能なストロー工場の落成式を行った。生分解性樹脂加工大手の銘安科技(Minima Technology)と合弁で設置した同工場は、徳淵集団にとって欧州初の生産拠点。同地に欧州本社も設置し、需要の拡大が見込まれる欧州市場の本格開拓に乗り出す。投資額は明らかにしていない。
新工場は面積1万8,600平方メートル。ビフェニル、フタル酸エステルやその他の可塑剤を含まない、植物由来のポリマーを用いた生分解性ストローを生産する。今年上半期中に稼働を開始する予定。欧州連合(EU)では2021年から、ストローなど一部の使い捨てプラスチック製品を域内で使用することを禁止するEU指令が実施されている。
同社はポーランド工場の設置について、台湾から欧州への「投資の第一波」の中で同国に工場を建設した材料メーカーの最初の事例だとしている。