米グーグルは11日、チェコのカレル大学付設で、虚偽情報の流布などの情報障害を監視・研究する中央ヨーロッパデジタルメディア観測所(CEDMO)と協力協定を結んだ。中欧地域のオンライン空間における偽情報、とりわけウクライナ戦争に関連したものの拡散に対抗する取り組みの一環。CEDMOに対し100万ユーロを支援し、チェコ、スロバキア、ポーランドでの研究の強化と拡大、デジタルスキルの向上に役立てる。
グーグルはロシアの軍事侵攻直後の昨年3月、CEDMOのプロジェクトに2億4,500万コルナ(1,040万ユーロ)を拠出した。CEDMOの首席コーディネーターを務めるヴァーツラフ・モラベツ氏は、「グーグルの協力のおかげで情報障害の研究分野をスロバキアとポーランドに拡大し、研究成果を中欧全体に応用できるようになった」と述べた。
調査大手イプソスが昨年9月に中欧とバルト3国を対象に行った調査によると、メディアを通じて偽情報の影響を強く受けていると回答した人の割合は29%に上った。