マイクロソフト、ポーランドにクラウドリージョンを設置

米マイクロソフトは4月26日、中東欧地域で初となるクラウドのデータハブ(クラウドリージョン)をポーランドのワルシャワに開設したと発表した。複数のサーバーを接続して処理性能を高めるハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)に対する需要の高まりと、同社のクラウドサービス「アジュール(Azure)」にアクセスする際の待ち時間短縮の必要性を受けたもの。投資額は10億米ドルとされる。

データハブは3カ所に分散して設置され、それぞれが独立した電源と冷却系統、およびネットワークを備えた1つ以上のデータセンターで構成される。最高水準のデータストレージ・セキュリティを確保しており、企業は欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)に準拠しつつ、重要で価値の高いデジタル資産をポーランドに保存できるようになる。

マイクロソフトはプレスリリースで、クラウド技術はポーランドの経済や企業のデジタル能力を高めるだけでなく、経済的・地政学的に不確実性が高い現代において回復力を強めるうえで重要な役割を果たすとしている。同国のモラヴィエツキ首相は「国内のデジタル産業の発展のおかげで、数百人ものエンジニアや開発者が国を離れることなく、世界経済にとり重要な役割を果たせるようになる」と述べ、データハブの開設を歓迎した。

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