複合企業の独ボッシュは19日、ポーランド南西部のドブロミエシュにヒートポンプ工場を設置すると発表した。欧州におけるヒートポンプの生産能力を拡大し、増大する需要に対応する。投資額は約2億5,500万ユーロ。2024年に着工し、25年末から26年にかけて稼働を開始する予定。27年までに約500人を新規雇用する。
ドブロミエシュはドイツとの国境に近く、工場誘致に向けた優遇制度を提供している。ポーランドのモラヴィエツキ首相はボッシュのヒートポンプ工場について、国内のエネルギー変革と地域の発展に貢献すると述べた。ボッシュはポーランド事業を30年以上続けており、8,500人以上を雇用している。
ウクライナ侵攻を契機にロシア産ガスへの依存から脱却する動きが広がる中、ヒートポンプの市場は急速に拡大している。ボッシュによると、ヒートポンプ事業の売上高は昨年、前年比で54%増加した。同社は2030年までに総額10億ユーロ以上を投資し、ヒートポンプの一層の普及を図る方針だ。