オーストリア政府は不法移民流入対策としてハンガリー、スロベニアとの国境で出入国審査を実施する措置を再延長する方針だ。カルナー内相が11日、公共放送ORF(オーストリア放送協会)のラジオ番組に出演した際に明らかにした。
オーストリアはハンガリー、スロベニアとともに、加盟国間を出入国審査なしで、パスポートを携帯しなくても行き来できるようにするシェンゲン協定に参加しており、本来は両国からの入国者に審査は行わない。しかし、ハンガリー、スロベニア経由で不応移民が大量流入していることを受けて、政府は2015年、両国との国境での出入国審査を復活させた。同措置は再三延長され、現在は5月10日が期限となっている。
カルナー内相は移民流入問題が収まっていないことから、さらに6カ月延長する意向を表明。近くEUの欧州委員会に通知することを明らかにした。