HyCET

水素エンジントラックの開発・実証試験に取り組むドイツの共同研究プロジェクト。再生可能エネルギー由来のグリーン水素を燃料とする内燃エンジン搭載の貨物輸送トラックおよび水素燃料供給インフラの開発・実証試験に取り組む。

プロジェクトの実施期間は4年。18トントラック2台と40トントラック2台の実証試験を行うほか、ライプチヒとニュルンベルクに、大型商用車を主な対象とした水素供給スタンド2カ所を建設する。

プロジェクトは、独自動車大手のBMWグループが主導する。このほか、独エンジン製造大手のドイツ(DEUTZ)、独郵便事業・物流大手ドイツポストDHLの欧州陸上輸送部門DHL Freight、水素エンジンを開発する独新興企業KEYOU、仏エネルギー大手トタルエナジーズのドイツ法人TotalEnergies Marketing Deutschland GmbH、スウェーデンの商用車大手ボルボ・グループがプロジェクトに参加している。

BMWグループは、18トントラックをライプチヒ工場の輸送業務に投入する。ドイツ(DEUTZ)は、同社が開発中の7.8リットルの水素エンジンを搭載した18トントラックの実証試験を行う。

KEYOUは、同社が開発した13リットルの水素エンジンをボルボ・グループの40トントラック2台に搭載する。DHL Freightは、当該トラック2台をBMWグループ向けの輸送業務に投入する。

トタルエナジーズは、水素供給スタンドをライプチヒとニュルンベルク(高速道路A9号線沿い)に建設する。

プロジェクト予算は1,950万ユーロ。このうち、ドイツ連邦デジタル・交通省(BMDV)が1,130万ユーロを支援する。BMDVはさらに、当該プロジェクトで計画する大型トラックに重点を置いた公共の水素供給スタンド2カ所の建設に570万ユーロを支援する。

上部へスクロール