新型コロナ感染拡大、EUと英国の交渉にも影響

新型コロナウイルスの感染拡大が、欧州連合(EU)と英国の自由貿易協定(FTA)など将来の関係をめぐる交渉にも影響を及ぼしている。EUと英国は12日、ロンドンで3月18~20日に開く予定だった2回目の交渉会合を中止すると発表。テレビ会議などへの切り替えを検討していることを明らかにした。

次回の会合ではEUは100人以上の交渉団をロンドンに派遣するはずだった。しかし、新型コロナウイルス感染が欧州でも急拡大していることから、双方は通常の対面方式での協議を避けることで一致。テレビ会議を含めた代替策を検討していく。

交渉は20年12月末が期限となっており、残された時間は少ない。2日から4日間にわたって開かれた初回会合では、双方が意見の相違を確認するにとどまり、本格的な協議は行われなかった。こうした中、顔を突き合わせる直接協議ができなくなることで交渉が停滞し、期限内の妥結が一層難しくなることが懸念される。

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