独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは13日、英電動商用車メーカーのTevvaと協力し、同社の7.5トン電気トラック向けの回生ブレーキシステムを開発したと発表した。ZFの電子制御ブレーキシステム(EBS)を電気トラックの車両制御装置(VCU)に統合してエネルギー効率や安全性を高めている。
新システムは回生エネルギーが最大180キロワット(kW)で、従来のエアブレーキシステムよりも最大4倍のエネルギーを回生できる。従来のエアブレーキシステムは安全性の観点から回生量を約40kWに制限されていた。
EBSがモーターと摩擦ブレーキの連動を制御し、ブレーキの摩耗を軽減する。ドライバーのブレーキ動作を全てのブレーキシステムにデジタル信号で瞬時に伝えることで、応答時間を短縮するとともに制動力をバランス化し、操作がし易い効率的なブレーキ制御を可能にしている。ブレーキ制御の最適化により航続距離も伸びる。
Tevvaの7.5トン電気トラックは今年からロンドンの工場で量産を開始した。容量105キロワット時(kWh)のバッテリーを搭載し、1回の充電で227キロメートルを走行できる。同社は今後、航続距離が570キロメートルの水素燃料電池トラック(7.5トン)の市場投入を計画している。