独産業設備大手のデュルは12日、独オートメーションメーカーのBBSオートメーション(以下、BBS)を買収すると発表した。スウェーデンの金融投資会社EQTが率いるコンソーシアムと同日、買収契約を締結した。当局の認可などを経て、2023年の第3四半期末から第4四半期初頭に買収手続きは完了する見通し。BBSの企業価値は、2023年決算に応じて4億4,000万~4億8,000万ユーロとなる見通し。
BBSは、ガーヒング(ミュンヘン近郊)に本社を置く。2013年の設立で、従業員数は約1,200人。欧州、アジア、北米に14の拠点を持つ。
BBSは2023年の売上高で約3億ユーロを目指している。うち、電動車用を中心とする自動車部品向けのシステムが全体の約55%、医療製品(注射器、吸入器、医薬品など)向けが約20%を占める見通し。BBSは、消費財向け(補聴器、電動歯ブラシなど)のシステムも製造している。
デュルは2021年にオートメーションメーカー2社(Teamtechnik、Hekuma)を買収している。BBSの買収によりオートメーション事業をさらに強化する。
デュルは当初、オートメーション事業の売上高で2030年までに5億ユーロの達成を目指していた。BBSの買収により、当該目標は2024年に達成できる見通し。BBSは2026年の売上高で4億~4億5,000万ユーロを見込んでいる。