英JLRのQ4決算が大幅改善、チップ不足解消が寄与

英高級車メーカーのジャガーランドローバー(JLR)が12日発表した2022/23年度第4四半期(1-3月期)決算は税引き前利益が3億6,800万ポンドとなり、前年同期の900万ポンドから大きく改善した。半導体チップの供給改善と新モデルの投入が奏功した。売上高は前年同期比49%増の71億ポンド。売上高営業利益率(EBITマージン)は6.5%となり、4.5ポイント改善した。出荷台数は24%増の9万4,649台に拡大した。

通期決算の税引き前損失は6,400万ポンドとなり、2期連続のマイナスとなったものの、赤字は前年の4億1,200万ポンドから3億4,800万ポンド改善した。売上高は前年比25%増の228億ポンドで、売上高営業利益率は2.4%と2ポイント改善した。フリーキャッシュフローは5億2,100万ポンド。出荷台数は9%増の32万1,362台に拡大した。

第4四半期の出荷台数の地域別の伸び率は、その他の海外(62%増)、英国(24%増)、大陸欧州(22%増)、中国(17%増)、北米(2%増)とすべての市場で成長した。

現時点の受注残は約20万台。収益性が特に高い新型「レンジローバー」、「レンジローバー・スポーツ」、「ディフェンダー」の3モデルが76%を占めている。

JLRでは、半導体の調達は来年度にかけて緩やかに改善すると予想する。調達不安と地政学的なリスクは依然残るものの、通期で6%以上のEBITマージンを確保する目標を掲げる。

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