仏自動車部品大手のヴァレオは11日、フランスのラヴァルで開催される欧州最大の仮想現実(VR)関連見本市「ラヴァル・ヴァーチャル」(4月12日~14日)に初出展すると発表した。VRおよび複合現実(MR)技術を用いた設計・エンジニアリングソリューションや没入型X双方向(インタラクティブ)な車載アプリケーションなどを展示する。
今回展示するのは、◇VRのヘッドセットと車内外のセンサーが連動して現実空間と仮想世界を統合した没入型の複合現実体験を提供する「エクステンデッド・リアリティ・エクスペリエンス(eXtended Reality Experience)」◇3Dグラフィックと車載カメラの映像を基にドローンで撮影したような自車の移動風景を生成し、遠隔地の知人などとスマートフォンでリアルタイム共有できる「パノラマXR(Panorama XR)」◇その場にいない人物が車に同乗しているかのようなイメージを作り出す「ヴォヤージュXR(Voyage XR)」――の3つとなる。
ヴァレオは既存の内装関連製品の広範なラインナップを活用し、VRやMR技術を組み合わせて新たな車内体験を創出していく方針だ。同分野の売上高を2021年の12億ユーロから25年には20億ユーロ以上に引き上げることを目指している。