オランダのデジタル地図サービス大手トムトムは3月27日、先進運転支援システム(ADAS)向け地図製品「ADASマップ」を導入している自動運転車両が1,000万台を超えたことを明らかにした。同マップは現在、欧州と北米の30以上の自動車ブランドで採用されている。
トムトムによると、同マップの搭載車両数は2022年、前年比で2倍に急拡大した。現在道路を走る自動運転車の3分の一が同マップを採用している計算だ。同社では今後も需要が順調に伸びるとみている。
ADASマップは車両のADASシステムに制限速度や交通標識、勾配、カーブ、車線情報などを提供し、車両が道路の前方をより正確に予測できるよう支援する。マップとシステムの統合は、道路の先方状況を予測して情報を伝えるエレクトリック・ホライズン(eホライズン)システム用のソフトウエア「トムトム・バーチャル・ホライズン」が担う。
欧州連合(EU)では2024年7月からすべての新規登録車に、欧州の自動車アセスメント(NCAP)における自動速度制御装置(ISA)の搭載が義務付けられる。ADASマップはISAの性能基準に加え、ISAよりも安全基準が高いNCAPのSAS(スピードアシストシステム)・プロトコルにも準拠している。