独自動車部品大手のヘラーが開発した車両後部(リア)ライトの新しい技術コンセプト。コンビネーションランプが可能になり、点滅ライト(方向指示)、ブレーキランプ、テールライトの機能を1つの光学素子に実装することができる。
機能性とデザイン性、エネルギー効率性を兼ね備えており、自動車メーカーにとっては新しいデザインの可能性が広がる。
ヘラーは13日、世界市場で事業展開する大手自動車メーカーから「FlatLight」技術の初受注を獲得したと発表した。2024年半ばに「FlatLight」を量産する予定。ドイツのリップシュタットとチェコのモヘルニツェで開発し、スロバキアのBánovceで生産する。
「FlatLight」は、マイクロオプティクスを基盤にしたコンセプトで、大きさが塩粒よりも小さな光学レンズを使用している。
奥行き幅が極めて短いため、必要な取り付けスペースを約90%削減することができる。従来のシステムでは、取り付けスペースの奥行きが約40mm必要となるが、「FlatLight」技術では、僅か5mmとなる。
また、様々なリアライト機能を1つの光学素子に実装することが可能で、今回受注したプロジェクトでは、ブレーキライトとテールライトの機能を組み合わせている。
さらに、エネルギー消費が少ない利点もあり、必要なエネルギーは従来の市販のLEDテールライトと比べ最大80%少ない。