6G-ICAS4Mobility
(6G Integrated Communication & Sensing for Mobility)
ドイツの産学が参加するコネクテッドカーの共同研究プロジェクト。自動車のセンサーシステムと通信システムはこれまで、信号処理やシステムアーキテクチャに多くの共通点があるにも関わらず、別々のシステムとして独立して作動していた。今回のプロジェクトでは、第6世代移動通信システム(6G)を活用したセンサーシステムと通信システムの統合(ICAS:Integrated Communication and Sensing)に取り組む。また、将来の6G標準の主要な基盤を構築することで、ドイツおよび欧州の技術的な主導力を強化する。
当該プロジェクトではさらに、車両間の直接的な連携(サイドリンク通信)にセンサーと通信を統合することができる包括的なシステムアーキテクチャの開発にも取り組む。
例えば、6Gを介して、複数の車両のセンサー情報を連携することで、一台の車のセンサー情報よりも、正確な環境情報を得ることができる。これにより、交通の安全性向上、道路の利用効率の改善などが期待できる。
また、車両間の直接的な連携(サイドリンク通信)を使用すれば、既存の移動通信インフラに頼らずに情報交換できるため、携帯電話がつながりにくい地域においても自動運転が可能になる。
センサーシステムと通信システムの統合(ICAS)については、学術的な議論がすでに活発に行われている。今回のプロジェクトでは、当該技術の実用性に焦点を当てた研究を実施する。
また、当該プロジェクトの研究は、道路交通だけでなく、ネットワーク化されたドローンや、産業分野(工場の無人搬送システムなど)にも活用することができる。
プロジェクトの実施期間は、2022年10月~2025年9月まで。プロジェクト予算は1,423万ユーロ。うち、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)が70%(約1,000万ユーロ)を資金支援している。
プロジェクトには、大学・研究機関、自動車部品メーカー、通信会社、レーダー技術会社などが参加している:プロジェクトの参加企業・機関は下記の通り:
Robert Bosch GmbH(調整役)
IMST GmbH
NXP Semiconductors Germany GmbH
Missing Link Electronics GmbH
CiS GmbH
AeroDCS GmbH
Barkhausen Institut gGmbh
Hensold Sensors GmbH
Merantix Momentum (Merantix Labs GmbH)
Denso Automotive Deutschland GmbH
フラウンホーファー・ハインリッヒ・ヘルツ通信技術研究所(HHI)
ウルム大学
エアランゲン・ニュルンベルク大学
カイザースラウテルン工科大学
イルメナウ工科大学