電気航空交通(電気航空機を使用した交通)の発展に取り組むドイツのイニシアチブ。企業、大学、研究機関、地方自治体などが様々なプロジェクトに参加している。実施期間は3年で予算は総額8,600万ユーロ。このうち、バイエルン州が1,700万ユーロ、ドイツ連邦政府が2,400万ユーロを支援している。
当該イニシアチブは、「電気航空機」、「航空交通管理」、「バーティポート(離発着ターミナル)」の3グループで構成されている。
電気航空機の開発、都市部における安全で効率的な飛行、他の輸送手段への接続など、技術、インフラ、法律、社会的要件などの多面的な研究に取り組む計画。
プロジェクトには、エアバス、ディール・エアロシステムズ(航空部品)、ドイツ鉄道、ミュンヘン空港、インゴルシュタット市、ドイツテレコム、シュツットガルト大学などが参加している。
例えば、シュツットガルト大学の飛行力学・気候制御研究所(iFR)は、乱気流による乗り物酔いなど、飛行中の快適性を定量化、最適化する研究に取り組む。
個々のプロジェクトは2022年1月から開始している。同イニシアチブでは、電動垂直離着陸機を実際に使用したパイロットプロジェクトをインゴルシュタットの周辺地域で実施する計画もある。