ノルウェーのハイスター、ポーランドの水素ハブ事業に電解槽を供給

●水素ハブ整備事業「H2HubNS」に5MWの電解槽を供給

●同社製品の浸透膜は競合製品より90%薄い

ノルウェーの電解槽メーカー、ハイスター(Hystar)は7日、ポーランド電力大手ポレネルギア(Polenergia)の水素プロジェクト「H2HubNS」に、容量5メガワット(MW)の電解槽を供給する契約を結んだと発表した。2024年の納入を予定する。契約には長期の保守点検サービスも含まれる。取引額は明らかにされていない。

H2HubNSはポーランド南東部のノヴァ・サジナにポレネギアが持つコジェネレーション(熱電供給)施設で実施されている水素ハブの整備事業。水素燃料電池車(FCV)の品質水準のグリーン水素工場、2つの水素充填ステーションおよび関連インフラで構成される。

ハイスターは同事業に独自の固体高分子(PEM)型電解槽を供給する。同装置に使われる浸透膜は競合製品よりも90%薄いのが特徴。従来のPEM型電解槽と比べてグリーン水素を最大150%多く生産できるほか、コストを10%削減できる。

ハイスターは今年1月、三菱商事や新日本製鉄などが参加したシリーズBラウンドで2,600万ドルの資金を調達し、本社のあるオスロ近郊ホヴィクにイノベーション拠点を開設した。5月には特殊化学大手の英ジョンソン・マッセイと、酸素と水素を反応させて電気を作る重要部品の膜電極接合体(MEA)について3年間の調達契約を結んだ。

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