独化学大手ヘンケル、ロシア事業を現地企業に売却

●投資会社のコンソーシアムに540億ルーブルで売却

●ロシアでは計11工場を展開し、現地市場向けに生産してきた

化学大手の独ヘンケルは20日、ロシア事業を現地投資会社のコンソーシアムに売却することで合意したと発表した。取引金額は540億ルーブル(約6億ユーロ)。すでに当局の承認を得ており、クロージング待ちの状態にある。

売却先の投資会社はオーグメント・インベストメンツ、キスメト・キャピタル・グループ、エルブルス・サービシズの3社。3社は西側諸国で長年、事業関係を持っている。欧州連合(EU)と米国の制裁対象となっていない。

ヘンケルはロシアのウクライナ侵攻直後、同国での広告・スポンサー活動を全面停止。その後、ロシア軍によるウクライナ民間人の大量虐殺が明らかになったことから、ロシア事業からの撤退方針を昨年4月に打ち出していた。ロシアでは計11工場を展開し、洗剤やケア用品、接着剤を主に現地市場向けに生産してきた。

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