様々な交通参加者の動向をデータに基づいて分析し、道路交通の改善に役立てるドイツの研究プロジェクト。
電動キックボードなどのマイクロモビリティの利用が活発化している中で、交通事故のリスクが高まっている。当該プロジェクトでは、多様化する交通参加者の動向やインフラとの相互関連性をデータに基づいて分析し、交通事故の原因・リスクの予測モデルを開発する計画。
具体的には、自転車、電動キックボード、自動車などの様々な交通参加者のデータを車載センサーやスマートフォンなどから収集する。収集したデータは、警察の交通事故情報や市民から指摘のあった危険な場所に関する情報などと合わせて学習システムに投入し、交通事故の原因・リスクの予測モデルを開発する計画。研究成果は、交通の安全性向上、交通インフラの改善などに役立てる。
プロジェクトの調整役は、アーヘン工科大学(RWTH)の道路研究所が務める。同大学の情報学・組み込みソフトウエアに関する研究組織や、ボンの道路安全イニシアチブ、ハノーバー医科単科大学(交通事故研究)などもプロジェクトに参加している。
プロジェクトの実施期間は2022年12月~2025年11月まで。プロジェクト予算約163万ユーロのうち、ドイツ連邦デジタル・交通省が80%を資金支援している。