HEAVEN
High powEr density FC System for Aerial Passenger VEhicle fueled by liquid HydrogeN
欧州の共同研究プロジェクト「HEAVEN」は、燃料電池を動力源とする航空機向け駆動システムの開発に取り組んでいる。当該システムを既存の小型航空機(2~4席)に統合し、飛行試験を実施する計画。
燃料電池システム(90kW)は、金属製バイポーラプレートを使用した45kWのPEM燃料電池システム2基で構成される。プロジェクトでは、燃料電池システムの周辺機器(Balance-of-Plant)や、燃料となる液体水素を貯蔵するための超低温技術の開発にも取り組む。
プロジェクトの成果を他の大きさの航空機や無人航空機(UAV)にスケールアップして活用できるようにするため、モジュラー構造の設計とする計画。
プロジェクトの実施期間は2019年1月1日~2023年9月30日まで。調整役は、航空機向けの水素燃料電池システムを開発する独H2FLYが担当する。H2FLYは、ドイツ航空宇宙センター(DLR)と独ウルム大学のエンジニア5人が2015年に設立した。
当該プロジェクトは、欧州連合(EU)の研究・イノベーション助成プログラム「ホライズン2020」の一環に位置づけられる。また、欧州委員会の研究開発イニシアチブ「燃料電池水素共同実施機構(FCH JU)」の第二次共同イニシアチブ「FCH 2 JU」が支援している。
プロジェクトには、下記の8社・機関が参加している:
H2FLY GMBH(ドイツ、調整役)
AIR LIQUIDE ADVANCED TECHNOLOGIES SA(フランス)
L AIR LIQUIDE SA(フランス)
ELRINGKLINGER AG(ドイツ)
ドイツ航空宇宙センター(DLR)(ドイツ)
FUNDACION AYESA(スペイン)
PIPISTREL VERTICAL SOLUTIONS DOO PODJETJE ZA NAPREDNE LETALSKE RESITVE(スロベニア)
EKPO FUEL CELL TECHNOLOGIES GMBH(ドイツ)