道路輸送の自動運転に関する欧州プロジェクト。コネクテッド・協調型・自動運転モビリティ(CCAM)の導入による物流チェーンの改善に取り組む。
当該プロジェクトでは、オランダのロッテルダムからノルウェーのモス(Moss)に至るまでの高速道路で実証試験を計画している。4カ国の国境を通過するほか、欧州北部の4つの港のターミナル業務を自動運転により改善する取り組みを試験する。
例えば、ドイツのハンブルクでは、高速道路からハンブルク港のターミナルまでを自動運転トラックが試験走行する。その際、ハンブルク港のデジタルインフラや自動運転・コネクテッドカーの試験区域(TAFV)を活用する。
これらの取り組みを通して、米国自動車技術会(SAE)の定義で「レベル4」の自動運転技術における課題やすでに可能な部分を検証する方針。
プロジェクトの実施期間は、2022年10月1日~2026年3月31日まで。プロジェクト予算は約2,800万ユーロ。うち、欧州連合(EU)が多国間の研究開発支援枠組み「ホライズン・ヨーロッパ」の枠組みを通して約2,300万ユーロを支援する。
調整役は、高度道路交通システム(ITS)の普及促進に取り組む協会のITSノルウェーが務める。このほか、商用車メーカーや物流会社、研究機関・大学など約30のパートナーが参加している。また、実証試験では、走行ルート沿いの道路当局や自治体/地域の協力を得る。